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盛岡文士劇その1

vol.1 盛岡版「ヴェニスの商人」あらすじ&出演者

「ヴェニスの商人」はかのシェイクスピア作の戯曲。それを盛岡に舞台をおきかえ、借金をめぐって裁判を繰り広げるという喜劇です。時は大正時代(一応)。盛岡の商人「猪木屋」は友人「羽佐衛門(はざえもん)」のために、悪徳商人「岩鍵屋才六(いわかぎやさいろく)」に借金をします。その抵当はなんと「肉一貫目」。本当ならなんなく返せる借金ですが、アクシデントで返せな

くなってしまいます。才六は豪商「南部屋」の大奥様に提訴して、抵当=猪木屋の肉一貫目を切り取ることを要求します。そこで、大奥様は羽佐衛門の婚約者「帆茶子(ぽちゃこ)」を有能な法学者に仕立て芝居をうち、猪木屋を救おうとします。もちろん、猪木屋や羽佐衛門はこのことに気付きません。帆茶子はどのようにして猪木屋を救うのか。大岡越前顔負けの名裁きはなるのか・・

出演者

帆茶子(ぽちゃこ)平田 純子アナウンサー(テレビ岩手)
岩鍵屋才六(いわかぎやさいろく)大塚 富夫アナウンサー(IBC岩手放送)
猪木屋安戸仁衛門(あんとにえもん)稲塚 貴一アナウンサー(NHK盛岡)
お里 坂口 奈央アナウンサー(岩手めんこいテレビ)
大奥様 畑中 美耶子さん(元IBCアナ、劇団CATSきゃあ主宰)
洒落徳(しゃれとく)今川 渡祥(つよし)アナウンサー(IBC岩手放送)
中味屋 川村 龍雄さん(FM岩手パーソナリティ・フリーアナウンサー)
書記 伊勢 二朗さん(もりげき演劇アカデミー教頭)
そして・・・羽佐衛門(はざえもん)は私、西村 正行(岩手朝日テレビ)


vol.2 それぞれどういった役柄?

帆茶子は有能な法学者に変装をしますが、大金持ちのお嬢様。しかし、法廷の場では堂々たる振る舞い。帆茶子の付き人お里も変装をしますが、少し不安があります。大奥様は堂々たるもの。才六は、成金でいかにも悪人といった風。猪木屋は正義感あふれる男もほれてしまうような立派な人間。羽佐衛門は色男の役者、どこか熱くな

りやすい、帆茶子の婚約者。猪木屋の友人でお里の彼氏中味屋は名前とは違い中味がない。洒落徳は、お調子者でしゃればかりいうが、はずしてしまう。書記は頼りなく、ボケをかましてばかり。こんな個性豊かな登場人物で法廷は笑いあり、涙あり?で進んでいく喜劇。でもアドリブが飛び出し、涙はどこへやら・・・?


vol.3 役者ぶりは?

才六の大塚さん、大奥様の畑中さん、書記の伊勢さんはベテランとあって、堂々たるもの。アドリブに出演者が本気で笑ってしまう場面が何度もありました。
帆茶子の平田さんは高校時代に演劇をしていたとあってこちらもさすがです。立ち居振舞いがきまっています。
お里の坂口さんは、盛岡弁に苦しんだようでしたが、舞台では、のびのびとした演技。
猪木屋の稲塚さんは、新人アナとは思えない堂々とした風格。はまり役です。声も響き渡っていました。

中味屋の川村さんは盛岡出身で盛岡弁はお手のもの。しかも大きなアクションで笑いを誘っていました。
洒落徳の今川さんは大学時代落語研究会に所属。笑いのツボを心得ていました。
で、私は・・・どうなんでしょうね。最後の最後まで苦しんだんですが、メイクをしてしまうと色男になった気分がしました。怒ったり泣いたりと、舞台では一番感情の起伏が激しい役。難しかったですね〜。特に泣くところは舞台に上がってようやく納得できたような。