車いじりの基礎知識
プライベートチューナー版

重要です!

 まず最初に注意して欲しいのが、正しい工具と知識をもって作業に当たって欲しいという事です。
 誤った作業法方、安物の工具で行った作業が元で起こった事故に関して、当サイトでは一切の責任を負えません。必ず以下の注意事項を熟読して、自己の責任で作業に当たって下さい。
 その道のプロの方から見れば、釈迦に念仏でしょうけど。


1.用意する工具に関して
 最低でも、KTCクラスの工具を用意して下さい。特に後述のボックス系はしっかりとした工具が必要かと思われます。DIYショップで入手する際はmade in japanとJISの表記のあるモノを選んで下さい。
 場所によっては、大変強いトルクで締まっているボルトナットもあります。ディスカウントショップなどで売られている、3000円セットとかその辺りの工具などは、車いじりには役不足だと思って下さい。特に下で述べる、締める工具に関しては必ずしっかりとしたモノを使用して下さい。怪我をする恐れもあります。

2.工具の使い方に関して
 ボルトとナットがある場合、ゆるめるのはナットの方が基本です。
 さらに、工具には締める、またはゆるめる工具と、回す工具があります。一番わかりやすい例がメガネレンチとスパナでしょうか(図1)
 ナットの6角面を取り囲む様に支持面が存在するメガネレンチは、高いトルクをかけてもナットを全ての面で支持するため、ナットをなめる危険性が少なくなります。これをボックスタイプといいます。
 それに対し、片方が開いておりボルトを2面でしか支持できないスパナ等の工具は、早回しするのには適していますが、締めるゆるめるなどの高いトルクが必要な作業には適していません。これらをオープンタイプと呼びます。両者が両端に付いたコンビネーションレンチというモノも存在します(図2)。これを10,12,14,17mmくらい揃えれば、大体の作業はこなせるでしょう。

3.ラチェットレンチの取り扱いに関して 
 上記のボックスレンチの一種にボックスのソケットを用いたラチェットレンチなるモノも存在しますが、その構造上ラチェット部の破壊強度以上のトルクはかけられないので注意して下さい。使用する頻度も高いため、ついボルトを締める用途にも使ってしまいがちです。メガネレンチではゆるまないネジにはこのソケットを使用したスピンナーハンドルというのもあります。トヨタ系のストラットサスの下部分のボルトナットなどはこれでないと外れなかった経験があります
 スピンナーハンドルは固く締まったホイールナットを外すときにも重宝します。一本は工具箱に入れておきたいモノです。締める時はボルトを伸ばしてしまう恐れもあるので、使わない方が無難でしょう。
 ソケットを揃えるなら、12角よりも、6角のモノの方がお勧めです。値段も6角の方が安いですし。

4.ボルトナットの取り扱いに関して
 ボルトナットを締めるときには、場所にもよりますが必ず指で回るところまで回してから工具を使用して下さい。あまり回らないようだと、ネジ山がつぶれているか、ネジが伸びてしまっている可能性もあります。
 私はいきなり工具にボルトをセットしてグルグル回し、ナットを斜めに山へ噛ませてしまい、さらに締めすぎでネジを伸ばしホイールを止めるスタッドボルトの交換をした事があります。基本的にはゆるめた時の手応えを覚えておいて、その位で締め込むと良いと思います。これを手ルクレンチと呼びます(爆)

5.プラスドライバーの使い方に関して
 +ドライバーでネジを回そうとした時、その構造上ドライバーのビット(先端部)をネジから押し出そうとする力が働きます。従って、+ドライバーは押しつけながら使用しないと+の溝を壊してしまう事になります。
 私の場合、押す7回す3のつもりで回しています。ネジが固ければさらに押しながら押す8回す2のつもりで回します。
 後、+ドライバーにはJISで定められた3種類の規格があります。必ずネジにあったビットのモノを使いましょう。良いドライバーは、マグネットでなくても下向きにネジをぶら下げても落ちません。

6.安全の確保に関して
 ジャッキアップしてタイヤを外す際には、必ず平らな場所で車止めをかけ、リジットラック(通称ウマ)を使用して下さい。知り合いの知り合いに車の下敷きになった人がいます。ご注意を。
 軍手も必須です。アレは汚れ防止の意味ではなく、手を怪我しないためにしているのです。


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