2003/11/04〜11/16

2003/11/04

デモレース後、なにやら怪しげな集団が歩いてくると思ったら、海パンにビーチサンダルという違和感ありありの塾長に率いられて川の下見に 行くファビオ様ご一行でした。ファビオも苦笑しつつ、やる気満々の塾長に仕方なく着いていってました。 本当に普通にざぶざぶと入っちゃってました。どうせなら堰堤の滝みたいなところで座禅でも組んで「東洋の神秘」を見せつけて びびらせてやれば良かったかも。
当日の朝はスタッフ・ライダー勢ぞろいで山に安全祈願の祝詞(のりと)を上げます。なかなかいい雰囲気。「山の神様、塾長の暴れん坊 ぶりをお見逃し下さい。彼に悪気は無いんです。」ってところですかね?(^^; 悪気は無いけど、悪乗り気味?の男塾旭日ステッカーをファビオ号に堂々と貼ってます。
快晴の中、無事スタート!40台ずつ30秒置きぐらいにスタートしていきます。 WONET固定ゼッケンは最後尾スタートなので、とにかく前走者を抜いて前に出なければなりません。黒ゼッケンでたぶん一番手で通過は#9、 KTM広島の前田啓介。
続いて塾長 ファビオもきっちりと通過。
ではどうやって前走者をパスしていくかをファビオの見本で。 ゲレンデの土手段差の下りですが、下りきる手前でガバッとアクセルを開けて急加速してます。落下しているのでリヤのトラクションは最大、 そこを有効に使ったフル加速です。とりあえず降りてるだけの方が大半なので、いきなりスピードに差が出ます。
スパッと二人のあいだを抜けていきました。 そのスピード差を活かして次のコーナー入り口でアウトからさらに1台。
こっから本領発揮の高いスピードでのコーナーリング。バンク角にこんなに差が。 ドパーンと525を全開!ゲレンデの登りをものともしない強烈な加速です。もちろんポジションがちゃんとしてるから空転しないで加速していくんだと 思います。
加速が落ちてきたら、結構ギャップもあるのでスタンディングに移行。 途中に小さい段差を越えるので腰を引き始め、フロントを落とさない態勢。
ファビオを見ていて、昔見た「オン・エニイ・サンデー」という映画のエルシノアGPであのマルコム・スミスが恐ろしい勢いで他車を抜きまくっていく 有名なシーンを思い出しました。「オン・エニイ〜」をまだ見たこと無い人は、必ず見た方がいいです。胸が熱くなります。
越えてリヤが当たったところでここまで引いて振られるのを防止です。いちいち凄いです。

2003/11/05

1周目は#39トップ雁が先頭で通過、2番手争いは早くも塾長とファビオが抜け出してきました。 頂上の段差越えは右のジャンプラインに向かう塾長を尻目に、ファビオはやはり左端。あっさり抜いちゃってます。
塾長は気合のジャンプ!のところが斜めに飛んじゃってます。 案の定失敗してやり直しです。ここまでファビオに絡んでたのに、残念。
助pはどこもかしこも着実で速いライディング。決して失敗をしないのだ。もちろんスピードも充分。納得の日本人最高位だ。 ゲレンデ内のヤチは最初からスタック続出。幅は広いがどのラインも最初から危険な感じだった。でもどうしても行けないわけ でもなく、勢いがあって止まらなければクリア出来そう。
ファビオがトトトト〜って2周目で来ました。かなり慎重に嵌ってる人のもがき具合とラインを観察していました。 んで結局もっとも安全ラインのインぎりぎりをサクッと通過。無理はしません。
応援にはちゃんと答えてくれるんです。 黒い森?の登りはまばらな林間の結構な急斜面だが、幅が50mぐらいある広い斜面で、ラインも一杯。今回はグリップも最高で 楽しそうな感じ。失敗しても降りればやり直せます。ということで3回もやり直してやっと登る隊長。なんかアセアセで空回り気味。
登りにはゲレンデから真っ直ぐ入れば助走も真っ直ぐ取れてかなり楽なのだが、一旦少し登らせてから下って坂にアプローチさせる 一ひねりあるコース取りだ。最短ラインの下ってすぐターンして登るのはやはり難しく失敗するライダーが多い。塾長はこういうところの思い切りのよさが 抜群で、自然に出来た轍バンクできっちりとフル加速して見事に登っていきます。 塾長に迫る勢いで博田くんが来ました。なにごともなく簡単に登っていきます。素晴らしい姿勢です。
助pは前に人がいたので慌てず下までくだって、助走をしっかりとって楽に登っていきました。慌てないで しっかりといいラインで登るのが4時間の長丁場には必要かもしれない。 続いて大楽さん。MX出身ライダーらしくきっちりとバンクで加速。
ここの登りは一番速かったです。 ケンヂ市川もかなり早い位置で走ってます。こういう坂はやっぱり全開全開でケンヂらしい。
さあファビオ来ました。きっちりとバンクで加速して、斜面に真っ直ぐバイクを向けます。 こんな急な坂なのになんでこんなに前のポジションに居られるのでしょうか?前のライダーや立ち木を 避けるときに足が出て着座位置が少しでも下がると、またすぐに前に座りなおす動作を常にやっていました。あっというまに 森を駆け抜けて行きます。

2003/11/16

ジェイソン・レインズが実力通りAAGPを制す!

SUGOで行われたハリケーン・エンデューロAA−GPは、3時間のヘアスクランブル。毎年AMAからトップライダーを招待し、さらに現役の全日本MX ライダーも参戦し、AAクラスというトップカテゴリーをメインとするレースだ。コースは昨年と違い難所を無くしたハイスピード設定。林間はギャップが続き、 MXセクションは全日本のままで、一昔前のサーキットエンデューロそのものと言った風情だが、その結果周回数が15周と多くなり、トップライダーの 走りをたっぷりと見ることができ、かなりたくさん来ていた観客には満足のいくものだった。AMAからはジェイソン・レインズのみが参戦。昨年は怪我の 影響で本調子ではなかったが、今年は先週ISDEが終わったばかりでの来日ながら絶好調。序盤から小池田とずーっとバトルとなる展開で、小池田が ブレーキトラブルでピットインした後は完全な独走状態となった。後半はMXセクションでも小池田並の走りを見せており、林間の速さと併せ貫禄の 勝利と言える。2位にはスタート直後に転倒したものの、そこからの素晴らしい追い上げで藤原広喜が入り、3位に小池田、4位にCRF250との マッチングが進んだ渋谷清幸が入った。観客が楽しめるコース設定だったので、今回も素晴らしい走りが映像に納められました。更新に期待して下さい!
やはりMXセクションでの小池田は凄い。ジャンプ・コーナーリング・フープス、3時間にわたって手抜きなしの華麗な 走りを見せてくれた。後半リヤブレーキが効かなくなりピットインしてパッド交換して10分ぐらいのロス。3位にまで落ちた。残念であった。 2位には藤原広喜。SUGOは庭みたいなものとはいえ、この面子で追い上げての2位はマジで凄い。日本エンデューロ ライダーの誇りである。
今回も来てくれた佐合潔CRF450R。相変わらずのシャープな走りで5位。 4位にはCRF250Rをじっくりとサスセッティングして仕上げてきた清幸が入る。ジャンプもバンバン飛んで気持ちよさそう。
MXコース内でうまくコースを取り回したちょっとした難所があり、深いわだちでスタック続出となったが、ジェイソンは ここで完璧なワダチ切りを見せる。トップライダーのスーパーテクニックを堪能できる絶好のギャラリーポイントとなった。 今回は観客の盛り上がりも良く、各所で盛んに声援が飛んでいい雰囲気だった。やっと私の願いが通じてきた みたいだ。私もジャンプで小池田を煽ってみたら、こんなに素晴らしく寝かせてくれた。最高である。これでラストラップなんだから、ホントすごいね。


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