名物ディレクターとDJ学校のOB達

この局のラジオを語るとき、北口惇夫ディレクターを抜きにしては語れない。ラジオが生き抜いていくには、これしかないと、早くからニューミュージックに着目。あの吉田拓郎を広島から招いてラジオ初出演させたエピソードは有名だ。
 そのせいか、岩手は地味ながら、シンガー&ソングライターを多く出している。
NSP、あんべ光俊、高橋 研、多喜子、などが活躍しているが、みんな、この局とは無関係ではない。ということは、北口さんの影響が少なくないことを裏付けている。

 この北口さん、DJを育てることでも有名な人。
「アナウンサーは、原稿を読みあげるだけじゃダメ。フリートークをこなし、自分はスターなんだと思って、初めて一人前」という考えを持っている。
雑誌などで、ローカルラジオ局のスーパーDJが特集されると、必ずといっていいほど引き合いに出される、大塚富夫、千輝順子などは、北口DJ学校の優等生。

(指にタバコをはさんでいる北口さんの写真のキャプション)
名物ディレクター−ニューミュージックの隆盛をささえたラジオ人の一人。
小柄だが、奥行きの深い瞳に、仕事への情熱がうかがえる。

三才ブックス発行ラジオライフ別冊 岡 裕美/監修「国内放送局ハンドブック・東日本篇'81年版」、岩手放送のページより抜粋