甲子園狂想曲、「姉」章

2004年3月24日

 パパのお姉さんはとてもおもしろい。
いわゆる天然ボケ。
応援に行くにあたって自分も行きたいと言い張った。
母校でもないのにと義兄にも言われたらしいがなにしろ応援が好きらしい。仕事で行けない息子にかわって自分が行かなければ・・・という。
一緒に行こうよ!!とお誘いして珍道中が始まった、
車の中での応援歌練習は飛行機の中でも続き、甲子園に着いたときにはもう走り出しそうな勢いだった。そして一言、「甲子園のつたって緑じゃないの?」
パパと顔を見合わせてしまった。
「季節が季節だからね。夏になったら緑になるんじゃないの。」やっぱりパパはやさしい。ママの代わりにI君の相手もしてくれたしまくごまかしながらも一緒に応援歌を歌っていた。その合間には息子に経過報告をし・・・
ホテルのトイレの広さに感激し夕食の天ぷらも大喜びだった。
人を陥れようとか、だまそうとかが全くなくいつも自然体で(それがおもしろいのだが・・・)おじいちゃんが具合悪くなってからは暇を見つけては相手をしてくれる。パパとは二人姉弟だからママはとても楽だ。
試合の翌日、大阪見学をしたいというのでパパとママとあちこち歩いてきた。
体調が悪いママは歩くのもきつかったけれどお姉さんは大阪城も、グリコの看板も戎橋も感激しながら歩いていた。
ちょうど小雨が降ってきてこれは雨の御堂筋だねとか大阪しぐれだねとか冗談をいいながら・・・内心ここで歌なんかでたらどうしようとはらはらだったけれど・・・
家のみんなに教えなければといっぱい写真を撮り、通天閣にやってきた。
仕事で半年間大阪に住んでいたパパがビリケンさんの話しをした。みんなで足の裏をさわって降りたエレベーターの中、他の人も乗っていてシーンとしていたとき、「ねえ、何さんだっけ?」今見てきたのに名前を忘れて大きな声で聞いてきた。
何のことだかママはピンとこなかったけど、パパが小声で「ビリケンさん。」といったとたんエレベーター中笑いが広がった。ママも涙が出るくらい笑った。
当の本人は何で笑っているのかもよくわかっていない。
エレベーターを降りるとき関西弁の若い子達が「おもしろすぎる!!!」と言っていた。笑いの本場でこれくらいの笑いがとれるなんて、お姉さんすごいよ!!
家に着いてからも興奮状態が続いたらしくお兄さんから「とても楽しかったようです。お世話様でした。」と電話を頂いた。
私たちこそ充分に楽しませてもらいました。
でもパパの性格とも全く違うお姉さん。誰に似てるんだろう?