パニック

2003年5月17日

 パーティーも終盤になってF君のお母さんや妹さん達も遊びに来た。
またまた失敗談やらで盛り上がる。
ずーっとハウスのぷりんはみんなが盛り上がればその分うるさく吠えまくる。自分も参加したいのだろう。
みんなだけおいしいものを食べてずるい!!!とも思っているのだろう。
うるさくて話も聞こえない。しょうがないからおやつをあげる。けれどそれがなくなるとまた吠える。ダイエットなんてもう関係ない。
少しなら出してあげても・・・なんて考えが甘かった。

ぷりんを放した瞬間、F君の妹のHちゃんが泣き出した。逃げ回る。
特にぷりんが近づいたわけでもポン!!したわけでもない。

びっくりしたママはすぐにぷりんをハウスに戻したがHちゃんの様子がおかしい。
ただ泣くだけではなく、真っ青になって汗びっしょり。がたがた震えている。
ぷりんはすぐにハウスに戻されたのでまた吠えまくる。
その声でまた泣く。
本人はもとより周りもパニック。
とてもパーティーなんて雰囲気ではなくなってきた。(にもかかわらず、飲み続ける人もいましたが・・・)
しょうがないのでぷりんを二階に連れて行った。
けれどぷりんとて興奮がさめずまだまだ吠える。
どうしょう!!!こんな時はどうしたらいいの?

しばらくしてパパが二階にきてくれた。
大好きなパパが側にきてくれてぷりんもやっと落ち着いてきた。
交代でママが下に降りて・・・・
少し落ち着いたHちゃんにお話してあげた。
Hちゃんは動物が大好きだったけれど自分の家で飼っているわんちゃんにかじられてから怖くなってしまったそうだ。近くに犬がきても襲われると思うらしい。
こんなトラウマは簡単に治るはずもないけれど、ふれあい教室の話やご挨拶の仕方を静かに話してあげたら随分笑顔が見えるようになってきた。
ママはこんな風になる子を初めてみたのでびっくりしてしまった。

ふれあい教室でも数名、犬が怖い子や泣き出す子がいる。
自分がそうでないからすごく簡単に「怖くないから触ってみて。」なんて話していたけれどそれは大きな間違いだと思った。
怖い子はほんとにいるのだ。
来月から始まる訪問活動前に一つわかってほっとした。
そしてふれあい教室に参加していてよかった!!!と心から思った。

しばらくしてまたぷりんがリビングのハウスにいてもHちゃんは気にしなくなった。時間も時間でぷりんは眠くて吠えることもしなくなっていたし・・・・

ママの話が上手過ぎたのかHちゃんが触ってみたいと言いだした。
喜ぶよりも先にあわてたのがママ。せっかくなんとか静かになったのに!!!!

「今日は一緒にいるだけで平気になったのだから、今度にしようね。」なんてはらはらしながら喋ってしまった。

あー、疲れた。