言葉の壁

2002年6月

 ママは海外といっても観光地しか行ったことがなくそこでは、受ける側の人たちもある程度の日本語は知っていて、身振り手振りでなんとかなってきたけど、今度はそうはいかない。
聞こえてくるのは外国語で、もう頭が痛くなってきた。
授業で習った英語はなんの意味もなさず、ただただ、パパやM母さんの後を着いて歩く。やっぱり、これからは英会話が必要だ。
ママはいいにしても、子供達にはなんとかマスターしてほしい。
アメリカに留学させよう。それが一番の近道だ。
なんて1人で熱くなってしまった。
言葉がしゃべれても、その行間を読むにはアメリカに住んでみなければわからないと思った。
でも、とりあえず、しゃべれるようになりたい、話がしたい。
たぶんこの情熱はすぐにさめて、また元に戻ってしまうのだけど・・
言葉の壁がなかったら、もっともっと楽しかったはず、理解もできたはず・・・
旅行も一日過ぎる程にみんな変なイントネーションになってくるし、N母さんなんて
気持ちは英語で日本語しかでてきてないのに、それに全く気がついておらず、「どうして通じないんだろう?」なんて真顔で話しているし、挙げ句の果てに「単語並べればなんとかなるんだから、1ヶ月も暮らせば日常会話はできるね。」ときた。
お姉ちゃんはそんな話にあきれてしまっていたし、B母さんは「英語なんてできないから開き直って日本語で話しているんだけど通じない。」
といっている。
それは違うでしょ!!といちいちみんなでつっこみあって・・・
でもそれは一歩間違えばすべて自分のことで・・・
気持ちはどんどんアメリカナイズされているんだけど・・・
やっぱり、通じない。