木蓮の木

2013年4月

 ことしもご近所の木蓮が見事な花を咲かせた。
道行く人たちは必ずといっていいほど足を止め木蓮を眺める。
我が家も二階の窓から見える木蓮をいつも楽しみにしていた。

白が終わる頃ピンクの花がさく。

我が家の木蓮の花の数を数えたら11個だった。あれは一体どれくらいなのだろう。

毎年、毎年ママ達を楽しませてくれた木蓮が切られてしまった。
我が家からに見える景色もガラリと変わった。

道行く人たちも「あれ?」って感じで上を見る。

ご主人にきいたら「年をとってしまってもう管理ができなくなりました。」と言われた。
確かに大変だ。花びらや枯れ葉を拾い、手入れも大変なのだろう。

結局手に負えなくなって切ることにしました。
本当は昨年切る予定だったのですが業者さんの都合で今になりました。

今まさに咲き誇る時、明日には満開になろうというピンクの木蓮もろとも切らなければならないご主人の気持ちはいかばかりだろう。

木蓮のなくなった風景はなんともしっくりこない。しかい一日、一日すぎるうちにこの風景が当たり前になっていくのだろう。

植物の生命力たるやとても強い。
我が家の芝生はあっという間に雑草だらけになり、見るたびにどんどん伸びている。
木々もそうだ。

おじいちゃん、おばあちゃんがいたときはママの係ではなかったら気にもしなかったけれど放っておけばそのままの状態がかわらない。

草取りもしたことの無いママが一体どうしたらいいんだろう・・・

横目でちらっとお庭をみてサッとカーテンを閉める。