タイムスリップ

2013年4月

 2年越しの計画がやっと実現した一関旅行。

大学時代一緒にすごした友人が不慮の事故で亡くなった。

ママとは高校時代からの親友で入った大学もそこでのクラブも一緒だった。
その彼女は20歳で亡くなった。

ママ達は泣き、悲しみ、それぞれに立ち上がるのに精一杯の日々を過ごした。

卒業の時、社会人になってから数人でお墓参りにやってきたことはあったけれどまさかみんなで来ることになるとは夢にも思わなかった。

なにせ卒業以来みんなであうことになったのが35年目。

それだけでもびっくりなのにみんなが最初に口にしたのが一関にお墓参りにいきたい・・・という言葉だった。

それから数回の飲み会の中でだんだん中身を詰めていってやっと実現した旅行だ。

35年間あっていなかった友人達とあうのは結構考えるものがあった。
けれどあってみれば全く違和感無く大学時代にタイムスリップできた。
それぞれに背負うものがあり多くのことがあった年数だったにちがいない。
けれどみんなそんなことは飛び越えてしまった。

計画と称した飲み会の楽しいこと。
それはママの一番の楽しみになった。

そして当日、天気も良くて、桜も8分咲き。
彼女のおうちにもいき、お墓参りもできた。
平泉にもつれていき夜の会食も非常に盛り上がった。

息子は運転手を務めてくれ、飲み会にはパパも顔をだしてくれた。

次の日の猊鼻渓・・これもまたゆったりとしたいい時間だった。

何せ地元のママがいったこともない猊鼻渓、平泉・・・
おにいちゃんにいわせるとママが一番よろこんでいるようにみえたらしい。

Aちゃんはよろこんでくれただろうか?
お料理はおいしかっただろうか?

Aちゃんだけが若い写真に向かって自分達が生きてきた時間の長さを思う。

その日の朝方、大好きな藤沢じいちゃんが亡くなっていた。