夜景

2013年2月

 田舎もののママは東京の夜景が大好きである。
特に雨模様の渋谷立体交差点から見るヘッドライトが一番。

空まで明るい高層ビル街、遠くに見える東京タワー・・・とにかく田舎娘があこがれの東京に出たとき、上を見れば口を開きみんなに注意されたものだ。

東京の大学を選んだのはこの夜景に魅せられたから。

これは今と少しもかわっていない。

道路一つ挟んで長女のお部屋があるにも関わらずいつからかホテルに泊まるようになった。
お掃除も大変だし、色々気になるところがみえるからホテルのほうがゆっくりできるよ。
そんな長女の言葉に乗せられていつものお気に入りのホテルに行く。

一人でいすに座って夜景を見る。
空が明るい。
若いときに戻ったような気になる。
寝るのがもったいなくて一晩中見ている。(もっとも途中で寝てしまうけれど・・)

これが今のママの最高のひとときだ。

ここでワイングラスを片手に・・・なんてことになれば実に絵になるのだが残念ながらお酒の飲めないママはせいぜいペットボトル。

朝になると家のことが心配になる。
気持ちはぷりんやりゅう君だ。

また行けたらいいと思う。
いつまでも夜景は続くのだからママさえ頑張ればずっと見られる。