お誕生日

2012年2月

 何回も入院をしたけれど、どうやらお誕生日を病院むかえるのははじめてだったようだ。
夕食にバースディカードと一緒にケーキがついていた。
その日はパパと次女がケーキを持ってきてくれたり、長女がおいしいクリームパンをかってきてくれたりとひさびさにみんなにお祝いしてもらった。
おそらく家にいたらカレーかなんかの夕飯でおわっていただろう。

それでもおうちがいいなあ・・・とおもいながらケーキをごちそうになった。

とうとう57歳になった。
なんとかかんとか生きてこの日を迎えた。
後何年生きられるだろう?
なんて言うと「そんなママが一番長生きするよ。」と笑われてしまう。
年をとってくると生きる意味を考えたりする。
痴呆症になって自分が誰だかもわからなくなったり、自分の意志でこうどうできなくなったりする日がくるかもしれない。
家族や回りのみんなに迷惑をかけて暮らしてしまうかもしれない。
どこまでが生きてるってことなんだろう?

ふっと考えることが多くなってきた。

だから一日一日がとても大事で大切なのに・・・

先日救急車のお世話になったとき救急隊員さんが「57歳、女性・・・」と病院に連絡していた。

思わずママは「56歳です!!!」と言い返したかったけれどお世話になっておきながら・・・と何も言わずにいた。

だけどママはそれがとっても気になっておにいちゃんに話した。

お兄ちゃんが救急隊の方に57歳といったらしい。

どうしてまちがえるの?私はまだ56歳だよ。
とお兄ちゃんをせめたら、あと数日で誕生日でしょ?と言われた。

ちがうんだよね、後数日が大切なのに。
これは絶対年をとった証拠だと自分でも思う。