父へ

2011年12月

 悲しいことに最近は藤沢じいちゃんのことでずいぶんドキドキさせられる。
先日は転んで腕をけがしたそうだ。
続いては貧血。
今度もお風呂で気を失っていておばあちゃんが大騒ぎをしたそうである。

おじいちゃんも年だからしょうがないし、おばあちゃんは一人でおじいちゃんの世話をしているから、気持ちがいつも緊張していて疲れはてていると思う。

大変なのはわかっていてもどうにもできない。
様子を見に行こうと思っていたらおばあちゃんが風邪をひいた。
ママは風邪引きさんの近くになど行ける状態ではないので顔を見に行くことすらできない。

お兄ちゃんが代わりに行ってくれたので助かった。

おじいちゃんは耳が遠いので電話がきても出ることはない。
でもあまりにしつこいときはでてくれる。
それを知っていたからずっとかけ続けていたらやっとおじいちゃんが出てくれた。
ママだということもちゃんとわかってお話もできた。

「声だけではなくて顔も見たいなあ・・・」

そういわれてママはまた涙ボロボロ・・・・

親ってのはなんて悲しいんだろう。
一生懸命子供を育てて、子供のために生きてきて、年をとって子供に迷惑をかけているといってあやまる。

「心配かけてごめんな、大丈夫だから自分の体のことをかんがえなさい。」

いつもそういう。

自分は父親で一生懸命働いてママたちを育ててここまでしてくれたのにどうしてあやまらなければいけないんだろう?

お父さん、あなたは私の誇りです。
あなたの娘でいてこれ以上の幸せはありません。
私のお父さんは世界一です。

56年間そう思い続け、その気持ちはずっと変わらないのに・・・・

わかってくれるかなあ?