2001.2月 パソコンをいじっていた次女が突然「ねえ、ケンの話ってどうなったの?」と聞いてきました。 「何だっけ?」と聞き直したら「前に日記で『そのうちにケンのお話を書きます。』って書いたでしょ?」 そうでした、”藤沢のおじいちゃんの犬”に確かその一説がありました。 −−−−ということで、ケンの話−−−− ずっと前、ママが大学生だった頃、おじいちゃんは鉄砲を持って狩りに出かけることがありました。 (ほとんどてぶらだったけど・・・) そして、おじいちゃんはポインターのケンを飼いました。 ママはお家にいなかったので、親しみもなければいつも吠えるケンが苦手でした。 ママの弟も大学生になって家を出て、おばあちゃんも遠くに転勤になって、一家四人バラバラになった時期です。 今まで一人暮らしをしたこともないおじいちゃんが、一人でご飯を作って藤沢のお家で暮らしていました。 あとでおじいちゃんが言いました。「ケンがいたから、ケンにご飯をあげなければいけないから、ご飯も炊いて食べたし、みそ汁も作ったよ。」 自分が犬を飼ってみて、初めておじいちゃんの気持ちが分かったような気がします。 しつけ教室なんて知らない時代に、ケンはスパルタでおじいちゃんにしつけられて、みそ汁かけご飯をいただいて、シャンプーなんてしてもらわないで、狩りの時以外は適当にそこいら辺に放されるだけで・・・・。 でも、ケンはおじいちゃんと一緒にいれて幸せだったんだと思う。 ケンが病気で死んだとき、おじいちゃんから電話があって一言。 「ケンが死んだよ。」とっても悲しそうな声だったことを覚えています。 しばらく元気なかったもの・・・・。 そして、また一言「自分の親が死んだときよりショックだった。」 独りぼっちの時、そばにいてくれたケン。ありがとう。 そのおじいちゃん、今年81歳。まだまだ元気で張り切っています。 娘としてはいつまでもいつまでも元気でいて欲しいと願うばかりです。 病院通いの途中、時々ぷりんの顔を見に寄ってくれるのですが、ぷりんは唯一おじいちゃんにだけは「ふせ」をしてお迎えします。 |