2011年3月

 100人いれば、100以上の物語がある。
1万人いれば1万以上の歴史がある。

今は様々なことを耳にしても残念ながら99%は悲しい話だ。

誰かの話を聞きながら、テレビをみながら、ママは一日中泣いている。
地震の怖さやテレビでみた悲惨な光景、人々の顔・・・
何もしてやれないジレンマ・・・ 

ママのテンションもあがっていて自分でもどうしようもなくなるときがある。

気がつけば庭の紅梅、白梅が一輪、二輪。
春が来るのをずっと待っていたのに、春になったらミニドライブして中里堤防に行ってみようとか、サッカー場のまわりをぷりんとりゅう君と一緒にお散歩しようとか・・・

気がつけば3月も終わり。
テレビにはあちらこちらの春が映し出される。

天気までそっぽをむくのか今日も被災地は寒くて雪がちらほら。

灯油もガソリンも手に入らずわずかのストーブの前で暖をとる。
数百人が避難している体育館。

けれど必ず春はやってくるはずだ。
みんなに、同じように暖かい日差しと柔らかい風を届けてくれるはずだ。

必ず春はやってくる。