がんばるということ

2011年3月

 被災当初マイクを向けられて頑張ります!!!と話していた方々はどうしているのだろう?
支援物資はたくさん届き始めただろう。
ボランティアも多い、自衛隊、警察
たくさんの方達がずっと支援してくれている。

だけどみんなの顔は不安だらけだ。
これから一体どうしたらいいのか、やっと夢から醒めた気分だろう。
ママの住む内陸は被害も少なくライフラインも大半の家庭で戻った。
スーパーに買い物に行っても一日ごとに物が増えている。

「怖かったわねえ、大丈夫だった?」

「○○さんのお兄さんが亡くなったそうよ。」

今の立ち話の話題はもっぱらそれだ。

テレビの報道もどんどん少なくなって、そばにいる私達でさえ被災地のようすがわからない。

私たちは前を向いて進まなければいけない。そこに立ち止まって涙を流していても何も始まらない。

それは決して忘れるのとは違うことだがいつの間にか一緒になってしまう。

ママはいつも思う。

そんなにがんばらなくてもいいんじゃないの。
がんばって始めなくても良いんじゃないの。

泣くだけ泣いてみたら?
何も考えない日々が何日あっても良いじゃない。

どうせ人は前に進むようにできてるんだから。

だけど被災者はまだ何もかも忘れて大声でなく事も、無気力になる力もないのかもしれない。