2008年10月 夏以来藤沢じいちゃんの具合がよくない。 そんなじいちゃんがやりたいことは叙勲の祝賀会。 88才のお祝いも終わったし別に大々的にすることはない!!とママ達は聞く耳を持たなかった。 けれど悲しいことにどんどん細くなって年取って行くおじいちゃんをみると何でも望みを叶えてあげたいと思う。 それはおばあちゃんや弟も同じ。 急遽祝賀会の準備が始まった。 しかし体調のすぐれないおじいちゃんにはそれも重荷なのだろうか? うれしいけれど体の無理がきかず大丈夫できるのだろうか?と今度は不安になってしまった。 年寄りと子どもは全く同じで精神的に何かがあると吐き気がしたりめまいに襲われたりとますますもって横になることが多くなった。 大きくて、穏やかで何事にも動ぜずずっとママ達を守ってくれた人の小さくなっていく背中はとても悲しい 。 ママは今おじいちゃんを励ますことで必死だ。 一概にいえることではないけれど体力がなくなり衰えてもぼけることがなく自分を分析出来る老人はとてもつらいと思う。 少しお幸せになれば周りは大変だけれど本人は楽だと思う。 おじいちゃんは自分の体力が落ちていること、昨日出来たことが今日難しくなることなどで(いつ死んでしまうんだろう)と不安でしょうがないように見える。 「いろんな事を考えると夜眠れなくなる。死ぬのはイヤだなあ、100才まで生きたいなあ・・」とママに話す。 泣きたくなる気持ちをぐっとこらえて「何いってるの!!大丈夫、大丈夫、いつでも来てあげるからね。」 ママは53年目にして初めて親に頼られた気がする。 気丈な父と母はママ達に心配をかけまいとすっと二人で頑張ってきてくれた。 それはママ達にとって最高のプレゼントだった。 だからね、だから一杯お話してあげるから。 たくさんそばにいてあげるから。 ママたちがいることで少しでも不安から解放されるのであれば何でもしてあげるから。 いくらしてあげてもおじいちゃんとおばあちゃんがママ達にしてくれたことにはかなわないけれど・・・ 言葉にならないほど、抱えきれないほどの感謝の気持ち、わかってくれるかなあ。 |