2007年11月 入院生活一日の始まりは売店に新聞を買いに行くことから。 昼間は雑菌だらけだし知ってる人に会うのもイヤだから朝のうちに買いに行ってくる。そして広いフロアの散歩。 この時期一面は毎日カラーで各地の紅葉が掲載されていた。 普段なら気にもとめない景色。 ぷりんと暮らしはじめて桜のすばらしさは再認識したけれど紅葉なんて気にしなかった。 いつも同じアングルの病室からの景色。 でもこれも毎日見ていると微妙に紅葉は変化している。 「こんな景色じゃつまんないよね。」なんて病室のみんなと話していたけれど毎日みているうちに黄色や赤がきれいにかさなりあってきた。ゴミ処理場の真っ白い煙が青空にたなびき、そして赤や黄色の重ね塗り。 先日なんてそこに虹まで見えてママ達は大感激したのだった。 誰でもそうだけれど病気になると当たり前のささやかな生活がいかに大事か身につまされる。 大それた夢などない。 元気でフツーに暮らせること。家族とともにいられる幸せ。 もっともママなどは知り尽くしているはずなのに・・・・ きれいなものをきれいと思える心。 悲しさを受け止める強さ。 じっと我慢する静かな気持ち。 ありがとうと言葉に表す大切さ。 今回もいっぱいいっぱい感じてきました。 |